若年成人の不眠とうつ病について
スイス、チューリッヒの地域住民を対象としたコーホート研究からの報告です。残念ながら論文の全文は手に入りませんでしたので、アブストラクトのさらに要約です。
研究の目的は、若年成人を対象として
- 不眠の頻度とその後の経過を調べる
- 横断的、縦断的に不眠とうつ病の関連について調べる
事です。
対象はチューリッヒの一般弱年成人(n=591)で、20年にわたって6回のインタビューが行われました。
結果、不眠の期間を基準に以下の4つのサブタイプ分類できました。
- 重度の障害を伴う1ヶ月間の不眠
- 2-3週間持続する不眠
- 繰り返す短期間の不眠
- 時々認められる短期間の不眠
1のタイプは、女性でリスクが2倍であり、罹患率は20%。およそ40%の例で、不眠はより慢性の経過に移行していました。さらに、2週間以上の不眠が続く症例の17-50%が次回のインタビュー時に大うつ病性障害と診断されました。純粋な不眠と純粋な大うつ病性障害は、縦断的に見てもお互いに関連は認めませんでしたが、うつ病を合併する不眠では縦断的に見た場合に、いずれも関連し合っていました。
コメント
もともと、睡眠には個人差が大きく不眠はどちらかというと主観的な症状にあたるかと思われます。臨床的には普段の睡眠パターンからの逸脱の度合いで判断する事が多いようです。この論文で不眠をどのように判断したのかは分かりませんが、いずれにしろ若年成人の不眠は、大うつ病性障害と関連している可能性があることを頭に入れておく必要がありそうです。
| HOME |
